2011年7月29日金曜日

法律違反を承知で放射能除染廃棄物を持ち帰る科学者と自分たちの責任回避のため被曝基準を緩める国

このビデオは国民全員が見るべきだと思います。こういう国会証言こそ、カット無しで放映すべき重要で心を揺さぶられる内容なのだが、テレビは無視するんでしょうね。地デジ難民になって、テレビは廃棄準備中なので、もう確認のしようも無いですが。彼の証言と最後の一言が、何も効果を生まないとしたら、この国は本当に底まで行き着くしかないです。

2011.07.27 国の原発対応に満身の怒り - 児玉龍彦
http://www.youtube.com/watch?v=O9sTLQSZfwo  (deleted)
別リンク
http://www.youtube.com/watch?v=LunV27H3oW8
http://www.youtube.com/watch?v=DcDs4woeplI
2011年7月27日 (水) 衆議院厚生労働委員会
「放射線の健康への影響」参考人説明より
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)

衆議院TVのURL:
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib3.php?deli_id=41163&media_type=wb
.

2011年7月28日木曜日

原発推進/容認の方々は現実を見るべきだ

電力会社や経済界のトップの多くの方々がどう動こうと、誰が首相になろうと、メディアが何を書こうと、ムラの研究所がどういう試算結果を出そうと、既に止まっている原子炉と今後定期検査で停止する原子炉が再起動されることは、どうも二度と無さそうですね。国民はその覚悟をもう決めていると思います。中学生だって、原発がどういう物で、どういうまやかしが行われているのか、一部の大人より良く分かっているのですから。

電気が足りないという話しと、いやいや全原発が止まっても電気は十分足りるという話し、普通に見ていると、どちらの論もあって、はっきりしない。それだったら、その気でちょっと節電やピークシフトすれば何とかなる。いざとなれば、そういう時に電力制限をする契約になっている大口契約ユーザで人命等に影響が少ない所から優先的に停電させていけばよいと、国民は覚悟をもう決めていると思います。

原発が再起動されないと、電気が足りないと騒ぐのでは無くて、原発推進/容認の方々は本当の現実を見るべきでしょう。来年の夏までには、おそらく全原発が停止するという現実を。来年の夏をなんとか切り抜けた後は、一度止まった原子炉は、おそらく再び動かない可能性が高いという現実を。それで良いのではないですか?

その条件下で、これから出来ることを全てやるべきでしょう。発送電分離も含めて、埋蔵電力と自然エネルギーの利用を本当に本気で促進する策を取る等。

原発事故直後は、脱原発の方向性は確信したものの、私はこれほど早くそれが進行すべきだとは思っていませんでした。初期の混乱はある程度避けられないから。しかし、その後の経過を見て良く分りました。そもそもこんな地震国で安全を担保しながら原発を作れるという幻想をいだいた事が大きな間違いだったし、それ以上に、未だに以前と同じムラの住人が政策を取り仕切っているこの国に、原発を運転する資格は無いことが。

福島第一原発の最高幹部がついに語った【フクシマの真実:前編】
独占スクープ!!
週刊朝日2011年7月22日号配信
http://www.wa-dan.com/article/2011/07/post-135.php

福島第一原発の最高幹部が語る「フクシマの真実」 後編
新工程表はデタラメ
週刊朝日2011年7月29日号配信
http://www.wa-dan.com/article/2011/07/post-138.php

記者会見での公式発表と、これらの記事と、どちらもそのまま全部信じたらバカですが、どちらが真実に近いかは、明らかでしょう。
.

MacOS X Lion (10.7) でScroll Barは常にONにすると少し楽に

MacOS X Lion (10.7) で最初一番戸惑うのが、スクロールの向きが逆になったこと。これを以前の動作に戻す設定もあるけれど、今後のことを考えると、それはお薦めできない。

しかし、Scroll Barを常時見えるようにONにする設定は、人によっては必要だと思う。下記のようにPreferences(システム環境設定)のGeneralで:

MacOS X LionのScroll Barが通常見えないデフォルト設定の問題は、長いドキュメント内での自分の現在の居場所が分からない事。それに、タッチパッドを使うときは問題にはならないが、マウスの中央のスクロールwheelを使う時は、スクロールの向きも視覚的には分からない場合があること。

後者は、マウスだとスクロールが連続していなくて、少し粗いジャンプの連続になっているためで、テクニカルな説明をすると、要するにジャンプの幅がドキュメント内の文字や図の特徴がジャンプにより移動したと視覚的に関連づけられる最大幅を超えているため。つまり、apparent motion(仮現運動)のDmaxを超えているため。

(あ〜、上の表現だと、突っ込まれるなぁ。テキストのように多数の行が周期的に並んでいるときは、行の周期から見てジャンプが小さい方に動きを知覚しがちなため、くらい言っておかないと。)

しかし、いつもの事ながらJohn Siracusaは、とんでもない長さのreviewをやってくれる。今回も例外では無い。上のヒントも最初の3ページから...
http://arstechnica.com/apple/reviews/2011/07/mac-os-x-10-7.ars/1
.

2011年7月25日月曜日

MacOS X Lion (10.7) の機能の一部は大画面と合わないのではないか?

MacOS X Lion (10.7)を、早速最も良く使っているMacBook Pro 15"に入れた。MacBook Proは、移動中や出張中でないときは、27インチのCinema Displayを外部モニターとして接続して快適に使っている。

Launchpadという、iPadのスクリーンの様にアイコンを並べた画面を表示してアプリケーションを選択・起動するためのアプリケーションがあるが、ボクにとっての問題点は、画面を切り替える際の動きによる「乗り物酔い」。視野の大部分を占める画面全体にダーッと動かれるのは、とても耐えられない。

同様の問題は、Mission Controlを使って複数のスクリーンをスワイプで切り替える時にも生じる。Mission Controlの方は、3本指アップで画面上部の選択画面を経て切り替えれば、この問題は回避できるが、とにかく大画面全体のスクロールは、単なる好みの問題でなく、吐き気がして来るので耐えられない。同様の理由で、それまでのバージョンにあったSpacesも避けて来た。

この問題に悩んでいるのは、ボクだけか?ごく少数派なのかもしれないが、同じ原因のため、顕微鏡を覗いてステージを移動させても酔うし、吐き気がする。画面全体が揺れたり視点が変わったりするゲーム等も、ほとんどの物は1分以上プレーできない。

こういう動作をしないように、使えばいいのだが、なかなか大変そう。3本指でトラックパッドに触っていると、自然に左右に動き出したりしてしまう。

このような全画面モーションは、iPad程度の小さな画面では、まったく問題が無いのだが、27"画面では、非常に問題になる。おそらくボクだけではないと思うのだが。

スクローラーが普段は消えて、上下の動きが逆になったのは、まあ慣れて来た。全体的に見れば、アップデートして良かった。タッチインタフェースのiOSをMacOS Xの後継として行くためには、当然の変化だと思う。しかし、motion sicknessだけは、これに弱い人のために、なんとかしてもらいたいと思う。

GUIから見えない所では、Rosettaがoptional インストールからも消えてしまったのは痛い。ヒドい痛手とまでは行かないが、できれば残して欲しかった。コマンドラインの小物プログラムなど、コンパイルし直すのが面倒くさい。Rosettaが普通の人が全く気づかないほどうまく機能していたからこそ、PowerPCからIntelのCPUへの移行がほとんどトラブル無く行われた。Rosettaの開発者とここまできれいにMacOS Xに組み込んだ方達に感謝したい。
.

2011年7月24日日曜日

この震央分布図を見ると、誰がどれだけ安全審査したって結論は自明では?

防災科学技術研究所 Hi-net
広域 ・ 日本全国 広域 ・ 最新30日間 の震央分布図
http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/?span=30days
を見て欲しい。地震予知はどうもできないようだが、事後ではあっても、起こった地震全てを迅速に計測して、そのデータが誰にでも可視化・公開されているのは素晴らしい。

注目して欲しいのは、過去1年とかではなくて、たったの30日間にこれだけの地震が起っているということだ。もちろん、その大部分は体には感じられないマグニチュードも小さいものだが、どの都道府県を見ても空白の場所は無い。日本列島の下で、プレートという、割れたゆで卵の殻のような薄い物の端が別の殻の上に乗り上げて、間断無くプレート同士がガリガリ、ジリジリと擦れ合っているのを、イメージしてしまう。時々、一部に変な力がかかっていた所が、ピンと跳ねて大地震になる。実際、そういうことでしょう?

他の国ならいざ知らず、こんな地震だらけの所に絶対壊れてはいけない原発を立地したこと自体が、そもそも大きな間違いだったと私は思う。

いまだに「国が原発の安全性を担保したうえで、原発再開を...」等と言っている人たちが一部にいるようだが、国の福島での現在の対応を見れば、国が原発の安全を担保するという言葉にいかほどの価値が有るかがわかる。福島原発についても、形式上の安全担保はあったはずだ。それ以来、何も変わっていない。さらに、福島でお金を使い果たした国が、2度目以降に関して、いったい何を担保できるのか?原発等という物の安全が、国であれ、何であれ、どんな理想的な人々で構成された機関で審査されたとしても、そもそも担保できると思うこと自体が、どうしようもない妄想だろう。

米国の一部の人やIAEA等も、日本が核エネルギー開発を止めてもらっては困る、と圧力をかけているようだが、余計な介入は即刻止めてもらいたい。日本の政治家や官僚も、首の太いおっかなそうな相手がいても、勇気を出してこんな時くらいははっきりNOと言って欲しい。

今回は、原子炉メルトダウンの主原因は非常電源を含む全電源喪失、つまりステーションブラックアウトだったとされているが、末尾でリンクしたビデオが想定しているように、直下地震による圧力容器につながるパイプ破断など、上の震源分布を見ると、原子炉に水が入らなくなる事態は、浜岡だけでなく全国どの原子炉で起っても全く不思議ではない。今夜か10年後かはわからないだけで。

原子炉は、停止中であっても冷却水が止まってしまえば必ずメルトダウンするような、Fail Safeには原理的にできない本質的欠陥を持った機械だ。それを「何重の壁で閉じ込めるから安全」等というお伽話で多くの人々をだましてきたことが、今回露呈した。原子炉は、人には始末におえない、とんでもない放射性ゴミの製造装置でもある。そんな欠陥機械の運転を停止するのは、早い方が良い。原子炉は止めてもかなりの長期間に渡って危険なことに変わりないが、フレッシュな核分裂生成物の産生を止めれば、崩壊熱による危険度は冷却モードに早く入るほど低くはなる。だから、停止するなら早い方が良い。

最悪の事態がどういうことか、その最悪条件が3月11日夜に揃っていた事は、非常にクリアーに分かっていたのに、それを説明する下記のビデオが出て来るまでに、なぜ4ヶ月もかかったのだろう。私のような、原子炉の素人にもとても良く分かるではないか。3月12日に放映されるべきだった。TPP担当から保安院に移ったばかりの西山さんも、これで勉強したのでは?なぜ国民に見せなかった?

それとも、ビデオの最後に出てくる「最悪の事態にいたった場合でも、住民の方々に安全・安心して頂けるよう、... 原子力災害時の対応能力の習熟に努めております。」というのは、国民にはとりあえずウソを言って、住民の方に安全・安心していただいて、それで被曝してしまうなら、仕方が無いということか。いざという時は、国民を被爆させるというのが言外の既定の方針であったのなら、訓練の成果はあったようだ。

動画で見る炉心溶融
http://www.youtube.com/watch?v=wwYk62WpV_s
YouTubeサイトには、「独立行政法人・原子力安全基盤機構が事故前に、原子力防災専門官向け資料として作成していた」とある。このような、事故シナリオ理解のための教材等が他にもあるのなら、即刻全てネットで無料公開すべきだと思う。元々、税金で作られたビデオや資料ではないのか?
.

祝:地デジ難民 by choice

本日7月24日正午を持ちまして、我が家は計画どおり「地デジ難民」となりました。

特に「難」があるわけでは無いので、前にもダジャレましたが、自分としては「地デジ何?民」か「地デジ南無民」が適切だと思っています。

少なくとも半年位はテレビ無しでやって見て、再度考える事にします。案外不自由しないのではないかと思います。今回のアナログ停波は、節電にも貢献できるし、劣化したメディアと縁を切るという点でも、ちょうど良い機会になりました。

テレビの最新の話題、流行、世論、空気等にはついていけない場合があるかと思いますが、ご理解とご容赦のほど、よろしくお願いいたします。

とりあえずは、受信機廃止でNHKを解約します。
.

2011年7月10日日曜日

Droneが変える戦争の意味とそのインパクト: P.W. Singer

While looking for materials for English dictation practice I am organizing for students in our group and department, I came across an excellent talk by PW Singer as linked below. Short segments from this video have actually been assigned to the students. (If you are interested in joining this self-paced dictation practice with English materials mostly in science and tech topics, send me email. I will enroll you in my unofficial class, which just means that I will put you on a mailing list. I have stopped doing it here in this blog.)

P. W. Singer: Wired for War
(Australian Broadcasting Corporation) 2010-10-02, 64min.
http://fora.tv/2010/10/02/P_W_Singer_Wired_For_War#fullprogram

This lecture by P.W. Singer, a researcher at a US think-tank, Brookings Institution, about "drones" -- unmanned remote-controlled (and partially autonomous) airplanes used for attacks and reconnaissance, is important in many ways.

Without drawing much attention of the Congress and the mass media (because there are no US casualties), their use is increasing in many parts of the world including the Middle East and Afghanistan. One of these drones actually flew over the Fukushima Dai-ichi nuclear power plants to shoot photos and probably to take air samples.

Since these new high-tech weapons change the nature of the war, which had remained constant for more than 5000 years, they are impacting us in unexpected ways at the levels of the society as wells as individuals and families.

It is also, in a way, rendering large militaries and even nuclear arsenals kind of pointless, since a low-budget version of drones are perfectly possible almost by anyone with a bit of knowledge. It means that it is not just the US that can use drones for attacks. Many smaller countries and even groups and individuals can build one. And these attacks can even be anonymous. Singer says that one expert at DARPA (Defense Advanced Research Project Agency) told him that he can shutdown entire Manhattan (NY) for $50,000 possibly using a home-made drone. Think about what that means for Japan.

この講演で、Singer氏は、Droneと呼ばれる遠隔操作される無人の偵察・攻撃機を使ったハイテク戦争という重い内容について話している。英語も聞き易く、分かり易く、非常に引きつけられる講演で、内容的にも全ての日本人にとって重要だと思うので、お薦めする。クロージングの一言には、考えさせられる。

これは未来の話ではない。現在、Droneは既に米軍にとって、無くてはならない、かつ都合の良い戦争の手段になっている。議会の承認も不要、マスコミも取り上げない間に(兵士が国旗でおおわれた棺に入って帰って来る事が無いから)、既に主流となりつつあるこの新しい戦争の手段がもたらす人と社会への重大な影響について、彼は強く警鐘をならしている。

Droneは5000年間変わらなかった戦争の意味を、根底から変えつつある。社会への影響だけでなく、家族や個人のレベルで影響が出ている。さらに、人と兵器を大量に使う従来の軍隊と核を含む重装備がほとんど無意味になりつつある。

一個人でも、たったの5万ドルでdroneを作ってNYのマンハッタンを全面的に機能停止状態に陥れる事ができると、DARPAに勤めるSinger氏の知人が言ったそうだ。福島で何が起ったかを見れば、このDARPAの専門家がおそらく何を考えているのかは、想像できる。一説によれば(Singer氏ではない)、イスラエルに(おそらく)核兵器はあっても原発が無いのは、そういう理由からだそうだ。

さらにもう少し考えれば、これは沖縄と各地にある米軍基地に悩まされ続ける日本の将来にも関係大有りの内容だ。それについては別の機会に。

After 3.11, the solution seems pretty obvious and simple to me.
.

2011年7月9日土曜日

Space Shuttleドキュメンタリーと原発事故

昨夜のAtlantisの打ち上げをライブで見た。31秒前でカウントダウンがストップして、少し心配したけれど、素晴らしい打ち上げになって本当に良かった。ネット経由でHDのストリーミングで見る事ができるようになったのも素晴らしい。テレビいらない。そういえば、打ち上げをライブで見たのはこれが初めてだ。

スペースシャトルの歴史を振り返って見るのに良いドキュメンタリービデオがNASAのサイトにある。

StarTrekのカーク船長として有名なWilliam Shatnerがナレーション。ちょっと長いけれど。右クリックダウンロードして見るのが良いだろう。

The Space Shuttle (Narrated by William Shatner) (959 MB; 81分)
http://anon.nasa-global.edgesuite.net/HD_downloads/Shuttle_Doc_Long_Version.mp4
NASA High Definition Video
http://www.nasa.gov/multimedia/hd/index.html

これを見ながら、いろいろ考えた。でも、やはりどうしても原発のことに戻ってしまう。多くの人が関わる技術の巨大な集積として、その安全性に関して、スペースシャトルプログラムと原発は何が違うのだろう。両方で、事故が起こった。

シャトルプログラムはChallengerの爆発とColumbiaの帰路での空中分解に代表される大事故を乗り越えて再起し、成功裏に終了するだろう。しかし、原発は始めたのがそもそもの間違いであり、事故を乗り越えて再起させるべき技術では無い。それが、ボクが3.11以来3ヶ月間、自分の意思で情報を集め、考えた上の結論だ。

他に作る方法がいくらでもある電気を、こんな不完全で危険で真のコストが無限大に近い方法で作るのは、根本的にバカげている。(電気代への影響だけを言う偽装されたコスト計算にだまされてはいけない:日本学術会議分科会の先生方、見かけの電気代がいくら上がるかではなくて、使用済み核燃料の始末、Liabilityまで含めた、各シナリオの「真のコスト」を評価してください。日本の学術界のトップ機関までが原子力ムラにコントロールされている等と言われないよう、お願いします。)

厳格公正な審査だろうがストレステストだろうが、そんなもので「安全性が確認」された(される)等と、本気で言っているのだろうか。国の指針や統一見解とやらを求める方も、それがあれば、「安全性が確認された」という言葉を本気で信じていいと思っているのだろうか?

ボクは原発の審査に関する限り、そんな言葉は全く信じない。理由は、どのような権威、知識、良心、公正な判断力、これら全てをいくら集めても、そこから出てくる結論は、あくまでも希望的想定の集積の結果に過ぎないからだ。誰がやっても、同じ事だ。

モデルによるシミュレーションを少しでもやったことがある人ならすぐに分かる事だが、ストレステストというモデルに基づく計算をいくら厳密に繰り返しても、そもそもモデルが想定しないファクターの影響は当然分析から抜け落ちる。今回の原発事故が如実に示した事は、そんな穴だらけの想像力の限界と、分かっているファクターさえも科学とは別の力により敢えて外された現実だった。その点は何も変わっていないし、変わるという希望も持てない。普通の建築物や巨大技術の安全性評価であれば、それでも許されるかも知れないが、完璧が要求される原発に関してはそうはいかないからだ。たとえ、ストレステスト等という机上の空論テストでなく、配管も含めて実物と同一の原子炉の物理的コピーをShake Tableに載せて徹底的に破壊にいたるまで実際の直下型地震振動で揺らすようなテストをやったとしても、ボクは原発に必要な完璧な安全性が示されるとは思わない。

原発ではなくて、他の大型工場であれば、こんな完璧さは必要無い。例えば、火力発電所や石油コンビナートで大事故が起こり、これ以上無いというほどの大爆発をしても、関係者以外には5日後には忘れ去られる。3.11に起った千葉の石油コンビナートの大爆発、誰か今でも覚えていますか?「そういえば、そういう事があったね。3日3晩くらい激しく燃えていたかな。」程度の印象ではないですか?今では全く話題にもならない。近所の方や作業員が無事に避難さえできれば、不幸中の幸いで直ぐに立ち直れる。だから、火力発電所は、極論すれば、地震のせいで大きな爆発炎上を起こしたとしても仕方がなかったで済む。原発はそうはいかない。福島原発事故はこれから少なくとも100年は日本を苦しめると言われている。

だから、世界のトップ技術者、どんなノーベル賞級の学者や専門家を連れて来て、スーパーコンピュータを使って、審査機関には独立性を与え、メンバーを入れ替え、小出裕章さんや後藤政志さんを入れて、これらを全てやっても、こと原発に関しては安全性など確認できるものでは無い。ストレステスト等やってもほとんど無駄で、やるならもっと本当に将来を見据えた事に時間と金を使って欲しいが、思考停止のまま行われようとしている無謀な再起動を止めるための、一時的方便としての意味はあるだろう。その理由で、ストレステストを再起動の前提とすることには反対しない。

自分の内心をだまして「安全性が確認された」等と言うのも、それを聞いてウソと感じても、立場上信じたフリをするのも、もう止めませんか?

記者会見での建前発言や訳知りの大人にではなく、子供たちの目をまっすぐ見て、本当に原発の安全性が確認された等と言える人がいるとは思わない。やるべき事は明白だ。

Can't we all do the right thing?
.

2011年7月8日金曜日

最後のスペースシャトル打ち上げ(今夜):日本時間7月9日午前0:26

STS-135という番号が付けられた最後のスペースシャトル打ち上げが今夜行われる。最後のフライトに使われるシャトルはAtlantis。無事を祈りたい。一度、現地で見たかったな。

打ち上げの予定時刻は7月8日午前11時26分米国東部時間(日本時間9日午前0時26分)。ただし、天候のため今日はキャンセルになる可能性も高い。下記のURLでライブで見る事ができる。見逃した人は、あとでHDのビデオがダウンロードできると思う。

追記:2011-07-10 Shuttle Launch記録ビデオハイライト
Final Flight of the Shuttle Program Tops Flight Day 1 Highlights
http://www.youtube.com/watch?v=EbU7dFoCoyU#at=913

NASA TV (Live)
http://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/index.html?param=HD
UStream (Live)
http://www.ustream.tv/nasahdtv

Atlantis waiting for launch Jul. 8, 06:00EDT (T-5h26min)









Jul. 8, 06:30EDT (T-4h56min)

2011年7月6日水曜日

ConferenceTimer for Mac: 学会/研究会/卒論発表会などで使えるタイマーあります

久しぶりに、ちょっと原発から離れた話題です。

MacOS X (>=10.5) 用のConferenceTimerのソースコードとバイナリ(実行形式のプログラム)を下記のURLからダウンロードできます。フリーソフトですので、ご自由にお使いください。

ある会議のために必要だったので、研究室のTN君に学会/研究会/卒論発表会などで使えるタイマーを作ってもらいました。会議直前にあわてて作った物なので、必要最小限の機能しかありません。ソースコードがありますので、ご自由に改変してお使い下さい。写真のように、大きな外付displayにmirroringして使うと効果的だと思います。外部スピーカーも付けると、良いでしょう。
ConferenceTimer.app for MacOS X with mirrored external display

ボクのようなド近眼でも、メガネ無しでかなり遠くから見えます。そのせいか、会議でも皆さんに、ほぼ制限時間内で発表をまとめてもらえました。

使い方の説明は特に不要だと思いますが、例を見て下さい。Settingボタンを押すと出てくるパネルで、下記のように設定すると、15分の発表で、予鈴1回が3分前、時刻ゼロでベル3回、2分超過で8回ベル。文字の色が予鈴と同時に黒から黄色に変わり、時間超過すると赤字で負の値になります。


Windows用は以前どこかで見かけた事があったのですが、Windowsマシンは研究室ではそろそろ絶滅危惧種になっており、Mac用で適当なものがなかったので、自作してもらいました。

ConferenceTimer ダウンロードURL
http://ohzawa-lab.bpe.es.osaka-u.ac.jp/resources/software/ConferenceTimer/ConferenceTimer.zip
.

2011年7月2日土曜日

Wall Street Journalインタビュー:元内閣官房参与・小佐古敏荘氏で、国の責任の取り方がわかる

経済産業大臣が各地の自治体をまわって、「国の責任で...」と原発の再起動を認めるように知事らを説得しているようだ。信頼を全否定された国の審査機関が言う事をそのまま信じる方がどうかしているが、それは別にしても、「国の責任で...」が、具体的に何を意味するのかは、容易に想像がつく。

関東・東北の広域放射能汚染に対するこれまでの国の責任の取り方を、私たちは良く観察すべきだと思う。Wall Street Journalの小佐古敏荘氏のインタビューにあるように、違法状態を回避できるところまで基準を緩めて、国の責任を回避する対応は素早く行われた事がわかる。

一度目の事故でお金を使い果たしつつある国に、二度目の事故の責任をどうこうする能力は無い。少なくとも300km半径内で強弱はあるが、今の緩い基準をも超えてしまうレベルの汚染が具体的に確認されている。30km圏内に住む人だけが当事者では無い。54機の原発を中心に300km半径の円を描いたら、円から外れる場所が日本に存在するのかどうか知らないが(南鳥島?)、万一の場合には、今日の明日で、どこか外国へ移住の決断ができ、それを実行するだけのお金がある人以外は、原発再起動を容認する前に、よくよく考えるべきだろう。

30km圏内+アルファという、極小範囲だけを限定的にカバーするお得意の「線引き」で、線の内側で補償されても到底不十分、線の外に実質的に放置された人々の苦境は30km圏内の方たちより、厳しいかも知れない。2度目の事故ではこうした苦境がまさに自分のものになると思いいたれば、No-brainerだと思うのだが、世の中的にはそうでも無いのが本当に不思議だ。福島の事故調査も始まっていないのに、他の原発の安全が確認された等と、平気で言っているようでは、2度目は時間の問題でしかない。

それに、国外へ出ないと思っている事をストレートに語れない、というこの国は何なんだ。

【Wall Street Journalインタビュー】日本の放射能問題は深刻=元内閣官房参与・小佐古氏
2011年 7月 2日  13:02 JST
日本語:
英語:
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702304450604576419560689685524.html

「小佐古氏は、具体的に、校庭における放射能の許容水準を超える学校が17校にとどまるよう、政府は許容水準を比較的高いレベルに設定した、と述べた。同氏が主張していたようにより低い水準に設定した場合、何千校もの学校で全面的な放射能除去作業が必要になる。菅首相率いる民主党は補正予算の国会承認を得るために苦慮しており、同氏は、このようにコストがかかる選択肢は支持されなかった、としている。」
...
「その後2カ月間、同氏は東京大学で放射線安全学の講義に集中してきたが、まずは海外で心の内を明かす準備ができたと述べ、今後数週間は米国や台湾で講演を行う。」
.